公設市場の周辺で発展した生野区一の商店街
JR寺田町駅の北口から東に向かって徒歩約400m。5つの商店街が連なる全長1Kmの「生野商店街(通称/みこし通り商店街)」が始まります。そのなかで一番駅に近いのが、生野本通商店街です。源ヶ橋交差点から左斜めに向かう道で「いくのほんどーり」の大きな看板が出迎えてくれます。看板に描かれているキャラクターは、聖徳太子の子孫という設定の「しょーたくん」。同商店街の道筋が、聖徳太子が四天王寺参拝の際に通った道であるという故事から誕生しました。同商店街の歴史は、昭和の初めにさかのぼります。
昭和3年(1928年)に生野公設市場が開設。その周辺に露店が並ぶようになり、昭和21年(1946年)に商店街が発足しました。建物はありませんが、跡地付近には「生野公設市場」の看板がアーケードからつり下げられています。商店街発足から10年ほどで設置されたアーケードは、平成11年(1999年)にリニューアル。歩道もタイル舗装されて、より快適な通りに生まれ変わりました。
生野区の商店街で一番店舗数が多く、現在は飲食や食料品関連、ファッション・雑貨、医療・健康・美容関連など約50店舗が並んでいます。イベントも充実。単独では7月の最終火曜日に「夜市」を開催。100円からのお得なショッピング企画や縁日風の催し物があり、にぎわいを見せています。また隣接する4商店街と合同で、3月と10月には各店舗が特別価格品を提供する「100円商店街PLUS」が、夏と冬にはガラポン抽選会「お宝発見大売出し」が開催されています。
住所 |
〒544-0023 大阪市生野区林寺1 |
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Web |
インフォメーション
所属店舗
商店街インタビュー
隣接する商店街と合同で年2回、「100円商店街PLUS」を開催してきました。各店舗が100円のお買い得品を提供しました。大阪市内では3例目となる100円商店街の開催でした。1回目開催のとき、商店街は満員電車のような状態でした。また、この催しの一環で、地元の小学校と提携して一日店長も実施しました。児童が各店舗で商売を体験しました。大阪市内では初めての例となり、市教育委員会の雑誌に取り上げられました。
お客さんとの絆を大切にする商店街づくりを進めています。お店によっては、店内にいすとテーブルを置いて、サロンのような空間をつくっているところもあります。お客さんの愚痴の聞き役になれる店は強い。そうしたことが商店街の売りになります。地元住民などから募った川柳を、各店舗の店頭に置いている商店街統一の看板で紹介するという新しい取組みも、お客さんと商店街をつなげるきっかけになっています。
商店街の西側入り口前にある「源ヶ橋交差点」。かつてここに同名の橋がありました。伝承によると「源」という悪党が誤って自分の子をあやめ、これを悔いて橋を架けたようです。人々は「源ヶ橋」と呼ぶようになりました。橋の下を流れていた猫間川には、聖徳太子が馬を休めたとの言い伝えもあり、商店街通りは、太子が奈良から四天王寺を参拝する際の通り道だったようです。少し離れていますが、太子ゆかりの舎利寺もあるので、古寺でまちの歴史をたどってもらえたらと思います。
商店街の人情深さを体験しにきてください。お漬物屋さんなり喫茶店なり、店主は経営者ですのでいろんな話ができます。そうした人たちとの話を楽しみに来てもらえればと思います。通常の買い物ならインターネットで済ませられますが、商店側では人と人の関わりを持つことができます。そうした違いを強調したいです。特に最近多くなっている一人暮らしの高齢者にとっては、話す機会を得る場となっています。
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