高野山への街道に沿って点在する商店会
近鉄長野線の富田林駅周辺から富田林西口駅周辺の間に点在する形で、富田林西口商店会は広がっています。商店会のまわりには住宅地や市役所、警察署もあり、富田林市の中心ともいえるエリアです。
富田林駅から南、富田林西口駅からは東へ進むと「富田林寺内町」と呼ばれる重要伝統的建造物群保存地区があります。富田林興正寺別院を中心として、中世から続く寺内町の町割を残す同地区には、楠公通り商店会、本町商店会、中央商店会、堺筋商店会が存在し、朝の連続ドラマ「カムカムエヴリバディ」のロケ地になった旧杉山家住宅のほか、優れた意匠の大規模な町家や寺院が点在しています。
江戸時代、富田林寺内町界隈には51種類149軒の店があり、「南河内の富は富田林にあり」と言われるほど栄えました。高野山へ向かう街道も近くを通り、人の行き交う場所でした。
昭和の時代も繁栄は続き、特に富田林駅近くの4つの通りは賑やかでした。それが、富田林駅から南方向に伸びる「本町通り」「中央通り」「楠公通り」と、南方面に1.8kmほど進んだあたりに、3つの通りと交差しつつ東西に伸びる「堺筋通り」です。
楠公通りは、千早赤坂村方向に進むと楠木正成の子・楠木正行の墓に続くため、この名前がつけられました。
そんな歴史ある寺内町を1,000基に及ぶ行灯の光が照らす、幽玄の美に満ちた催事が毎年8月第4土曜日に開催されています。秋にはこの地域一帯で、「幸せの商店街 富田林まるごとバル」愛称「とんバル」というイベントが行われ、大いに盛り上がります。
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住所 |
〒584-0032 富田林市常盤町8 |
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インフォメーション
商店街インタビュー
毎年、8月の第4土曜日に「富田林寺内町燈路(とんだばやしじないまちとうろ)」というイベントを開催しています。近鉄長野線富田林西口駅から、富田林寺内町内にある旧杉山家住宅まで、一千基の燈路がずらりと並び、美しい光景が広がります。幻想的な雰囲気を味わえる、晩夏の風物詩と言えるでしょう。20年以上続いているこのイベントを見て育ってきた地元の方も多くいますし、今後も続けていきたいですね。
富田林寺内町は、江戸や明治の日本を思いおこさせる場所。一番近い駅は、近鉄長野線富田林西口駅です。この駅から富田林寺内町方面へ向かう通り沿いや周辺には、ラーメン屋、喫茶店、お寿司といったお店があります。商店会のお店には、富田林の名産品・海老芋を使ったメニューを出しているお店も多いんです。ぜひたくさんの方に味わっていただきたいので、宣伝にも力を入れていきます。
やはり、富田林寺内町の風情が魅力的だと思います。ここは大阪府下で唯一の重要伝統的建造物群保存地区で、江戸時代から続く日本の町屋がたくさん残っています。実際に見学ができるのは、「旧杉山家住宅」「旧田中家住宅」のみですが、町並みを見て歩くだけでも楽しい気持ちになりますよ。また、富田林寺内町の街角には、江戸から残る石の道標が随所にあります。道標に刻まれた文字にも歴史を感じられると思いますので、これらを探しつつ、散策してみてください。
富田林西口商店会は、近鉄南大阪線大阪阿部野橋駅から近鉄電車で30分ほど。大阪の中心部である天王寺・なんばエリアからアクセスしやすい場所にあります。富田林西口駅から富田林寺内町にかけては古い町並みや歴史的建造物を楽しめますし、周辺には美味しくて親しみやすい飲食店が揃っています。のんびりとした空気感に包まれた商店会に、くつろぎにいらしてください。
商店街おすすめスポット
「旧杉山家住宅」です。江戸時代に建造された杉山長左衛門という権力者の邸宅で、もともと9つあったとされる釜のうち3つを復元した独立型の調理場など、南河内独特の町屋造りを見学できます。邸宅の最後の当主は、明治時代に与謝野晶子と共に『明星』で活躍した石上露子(いそのかみつゆこ)という歌人です。恋人と別れ、親が決めた相手と結婚した露子の人生や代表歌「小板橋」の展示もあり、歌人・露子の足跡を辿ることもできます。
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