三泉商店街・こだわり店「Fujiおにぎりcafe」
昭和レトロな雰囲気が漂う三泉商店街の中に、おにぎりの絵の看板を掲げるお店があります。
扉を開けると、「いらっしゃいませ」と、店主の藤谷慶子さんが笑顔でお出迎え。ウッディ調の店内には黒板があり、手描きのイラストとメニューが。眺めているだけで心がほっこりします。
「Fujiおにぎりcafe」は、介護の仕事をしていた藤谷さんが、人々がつながる「憩いの場」を作りたいと立ち上げたお店。「憩いの場といえばおにぎり!」と思い浮かび、メインメニューに決めたのだそうです。初めは中津で開店しましたが、2019年に三泉商店街へ。今ではすっかりこの地域に馴染んでいます。
「Fujiおにぎりcafe」のおにぎりは、お米が甘くて美味しいと評判です。使っているのは、島根県隠岐島産の「島の香り 隠岐藻塩米特選きぬむすめ」。海水とアラメ(海藻)を煮詰めて作った「藻塩」を水溶液にして田んぼに散布するという独特の生育方法を取っています。藻塩は1トンの海水を10日ほどかけて煮詰めても20キロほどしか取れないという稀少なもの。この藻塩のミネラルを稲が吸収し、お米に旨味が凝縮されるのだとか。
おにぎりの具材で人気は焼鮭とちりめん山椒。季節限定の具材もあり、夏は新生姜佃煮と自家製味噌を合わせたり、秋はさつまいもを取り入れたりと、工夫がいっぱいです。オーダーを聞いてから握るので、塩加減もリクエストでき、できたてはほかほか。いただくと、おにぎりがほろほろと口の中でほどけて、ふわりと甘みが広がりました。
具材やおかずの食材については、「魚系は『ふな定』さんで、その他も三泉商店街で調達することが多いです。『ツルヤ』さんの洋菓子など、商店街で買ったものはお店に持ち込んで食べていただいても大丈夫ですよ」とのこと。商店街の温かなつながりが伝わってきます。
おにぎりは単品購入もできますが、日替わり定食をオーダーすると、日替わりおかずとサラダ、具だくさん味噌汁が付いてきます。テイクアウトもできるため、「今日の晩ごはんにする」とお弁当を買って帰っている方もいました。
近くに宿泊施設民泊があり、最近は海外の人も増えていて、英語のメニューの用意もあります。
「毎日来てくださるお客様もいますし、他のお店の方が、お客様を呼び込んでくれることも。人のつながりに支えられています」。
こだわりの素材でやさしさを握り込んだおにぎり。これからも、たくさんのつながりを生みだすのでしょう。
*主なメニュー詳細*
塩むすび
おかか昆布
ちりめん山椒
たらこ
紀州梅
焼鮭
その他、和風ツナマヨや焼おにぎりなど
日替わり定食
※塩むすび1個と好きな具のおにぎり1個に、日替わりおかず+具だくさん味噌汁
おにぎり弁当
おにぎり2個(塩むすびと好きな具のおにぎり1個)+サラダ+おかず
※おかずは1品~3品選択可