おおさか観光・体験・商店街 観光コンテンツ化事業紹介

岸和田駅前通商店街

観光地『岸和田』PRと観光客誘致に、 商店街が一役!

 岸和田駅前通商店街(以下「商店街」という。)では、商店街の再活性化を目的に、岸和田エリアの豊富な歴史・文化を活用し、商店街と周辺エリアで観光客の誘客に取り組んだ。
 岸和田といえば、豪快なだんじりのやりまわしが有名で、各地から大勢の見物客が毎年9月に訪れるが、反面通年の観光誘客が課題である。
そこで 商店街では、通年で観光客の誘客を図るために、岸和田エリアに所在する多面的な魅力を活用したツアー造成を岸和田市や、岸和田観光バス株式会社などの観光事業に長年のノウハウがある市内の観光事業者と協力して取り組んだ。
 3度にわたり実施したバスツアー「岸和田満喫の旅」では、その参加者の生の声や、運営体験に基づく知見の集積を活用して、将来的なツアー商品を開発する第一歩を踏み出した。

インフルエンサーを活用し、街歩きや観光に
興味関心が高い人々へツアー情報を発信

 参加者の募集に際し、地域の観光情報等に強みを持つインフルエンサーを起用した。
 ツアーに先立ち、インフルエンサーに事前に岸和田の魅力を体験いただき、インフルエンサーのSNSや商店街HPで拡散した。公開後、約1週間で3回のツアー応募者がすべて定員に達するなど、その効果は絶大。
 予定していたツアーが台風の影響で、延期実施となるアクシデントもあったが、岸和田の魅力的な観光資源を詰め込んだ動画の反響の大きさから、岸和田エリアに所在する観光ポテンシャルの高さを実感した。
 また岸和田市HPでの広報協力や、岸和田エリアの民間PRサイト「地域NEWS号外NET」でのツアー実施記事公開などの協力も大きなフォローとなった。

見どころを変え多面的な岸和田の魅力を3度に渡り提供
参加者自らも、SNSでその魅力を発信!

岸和田
「岸和田満喫の旅」(モニターツアー)の開催
■第1回2024年9月8日(日)(24名参加)
岸和田だんじり祭に備えた試験曳きの観覧や普段は入ることができない岸和田競輪場のバックヤードの見学など特別な体験を組み合わせた見どころ満載の内容であった。
<その他回遊スポット>
●岸和田城 ●岸和田だんじり会館 ●紀州街道沿い本町地区や旧市街地区 ●井坂酒造場 ●WHATAWON ●岸和田駅前通商店街

■第2回 2024年10月31日(木)(23名参加)
 大阪湾一の漁獲量を誇る「みなとオアシス」で、当日水揚げされたシラスの競りや、岸和田のクラフトビール製造場、岸和田だんじり祭りで曳かれる地車の製作所の見学など生産現場を体感できる貴重な体験ツアーとなった。
 また、昼食は午前中に視察したクラフトビールや岸和田漁港で水揚げされた釜揚げシラス丼をメインにした定食を提供し、参加者から好評を得た。
<その他回遊スポット>
●岸和田城 ●岸和田だんじり会館 ●紀州街道沿い本町地区や旧市街地区 ●岸和田市立自泉会館 ●杉江能楽堂 ●岸和田駅前通商店街

■第3回 2025年11月30日(土)(25名参加)
府内で人気の紅葉スポットである牛滝山 大威徳寺を尋ね、自然の散策や岸和田の紅葉を堪能したほか、道の駅「愛彩ランド」内の農産物直売所で旬菜ショッピングを楽しむなど、この時期ならではの観光体験となった。
<その他回遊スポット>
●岸和田城 ●岸和田だんじり会館 ●紀州街道沿い本町地区や旧市街地区 ●井坂酒造場 ●岸和田駅前通商店街

 ツアーは各回とも、観光バスをチャーターし、バスガイドの名調子を聞きながら遠方での自然散策などを満喫するエリアと、ボランティアガイドの案内を楽しみながら街道沿いなどを散策するエリアを織り交ぜ、構成した。
 ツアー参加者にも自身のスマホで撮影した画像をSNS等に投稿し、岸和田の魅力拡散に協力していただいた。

モデルツアーの経験を活かし、商品化を検討

 全3回のツアー参加者72名からアンケートを実施したところ、9割の方から「満足した」と回答いただいた。
 その理由として、①岸和田の多面的な魅力スポットの発見・体験、②バスガイドや観光ボランティアスタッフのわかやすく楽しい案内、③参加無料でありながら充実した内容 が挙げられた。
 参加者は、岸和田での体験を通じて、「お城、だんじりなど地域の時代や文化を味わえるまち」、「だんじり文化を大切にする伝統」、「だんじり以外にも数多ある見どころと、人の魅力」、などに魅力を感じたようです。
 また、将来的に参加費用を徴収し、ツアーを販売することを想定して、参加者に妥当な価格感をアンケートで聞いたところ、「5,000円」と答えた人が最も多く、次いで「6,000円~15,000円」と金額幅のある回答であった。回答に幅があった主な理由として、昼食の評価が大きく関わっており、昼食の内容次第では、高額であっても参加動機として魅力的に感じるという参加者の声も判明した。
 一方、商店街に対しては、「開いている店舗が少なく、活気を感じづらい」という意見もあり、改めて商店街の活性化に向け、観光ツアーを通してた国内外の旅行客誘致に取り組むとともに、商店街での観光・消費に繋がるよう、来街者が求める店舗の出店誘致やサービス向上に努めなければならないとの結論を得た。
 さらに、インフルエンサーの起用やSNS発信など、今回効果の大きかった取組みを中心に、行政とも引き続き連携を継続し、単なるスポット回遊ではなく、体験するコンテンツの各要素にストーリー性を持たせ、どのように魅力として組み合わせて発信していくかも重要なポイントであると実感した。

商店街理事長コメント
 「今回実施した3回のモデルツアーに参加された皆さんのアンケート回答から、人気の高かったスポットを組み合わせ、有料でも、満足度の高い内容にしなければならないと思っています。PRではインフルエンサーを初めて起用しましたが、短期間の間に定員に達する速さには正直、ビックリしました。今後もモニターツアーで得た知見・経験を活かし、商店街や周辺エリアの活性化に取り組んでいきます。」
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