プロ料理人も集う飲食関連アイテムの専門店街
調理器具、厨房用品、店舗用品、看板・のれん、白衣など、飲食店経営に必要な物すべてが揃う専門店街。全長150mのアーケード街に約70店が軒を連ねており、「天下の台所」「食いだおれの街」と呼ばれる大阪で飲食店を開く料理人から、厚い信頼を寄せられています。
もちろん、家庭で使うためのお買い物も可能。プロ御用達の包丁を選ぶもよし、日常使いのスプーン1本を求めるもよし。あれこれ見て回るだけでも楽しい筋です。
また、モノづくりや道具の体験ができる店舗、ランチやディナーにおすすめの飲食店なども点在。大阪メトロなんば駅から徒歩数分というアクセス便利な場所柄もあって、修学旅行生や観光客の姿も多く見られます。
千日前道具屋筋商店街の起こりは明治15年(1882年)。法善寺の千日前から四天王寺や今宮戎神社への参道として道筋が栄え、そこに古道具屋や雑貨商店が並んだことに始まります。やがてそれらの店舗が「飲食店の道具を売る専門店」へと変化。昭和45年(1970年)の大阪万博開催をきっかけにアーケードが建設され、現在の商店街の姿になりました。
10月9日の「道具の日」にちなんで、毎年その日に近い日曜日に「道具屋筋まつり」が行われます。いろいろな道具が安く購入できるほか、平成25年(2013年)にギネスに登録された「世界最大のたい焼き」の実演・試食、食品サンプルづくり体験など、イベントも盛りだくさん。同商店街のキャラクター「まい道くん」も登場して、まつりを大いに盛り上げています。
住所 |
〒542-0075 大阪市中央区難波千日前8 |
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SNS |
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インフォメーション
商店街インタビュー
平成31年(2019年)に「絆具(つなぐ)」という統一ブランドを立ち上げ、製法が失われつつある料理道具の復刻をめざした活動を展開しています。これまでに京都・亀岡産の天然砥石、酒燗器と網焼きコンロが一体になった燗銅壺、錫製のタンブラー・冷香、天ぷらを揚げるのに使う砲金鍋の4つが商品化され、百貨店から催事出品のご依頼もありました。ものづくりの職人と料理人をつなぎ、日本料理の伝統を未来につなぐブランドになればと願っています。
ミナミエリアの他の商店街の皆様や行政の方々と一緒に、AR(拡張現実)を活用した観光コンテンツの発信を、令和4年(2022年)度のうちに実現したいと思っています。スマホをかざすとその場所のかつての風景が画面に映し出され、あわせて当時の様子について音声ガイドが流れるといった仕組みです。また、2025年の大阪・関西万博を盛り上げるために1000日前、900日前、800日前と、節目のタイミングでカウントダウンイベントを開催する予定です。
アーケードの上部にある黒いLED照明は、よく見ると料理鍋をイメージした形になっているので、お越しの際はぜひチェックしてみてください。このLED照明は、夜間の安全に役立てられるよう消費電力を抑えながら長時間の点灯が可能になっています。私たちの商店街では、環境負荷の低減をめざして太陽光発電システムを取り入れています。発電量やCO2排出削減量などを表示している電光掲示板にも関心を持っていただけると嬉しいですね。
料理道具をただ仕入れて販売するだけではなく、つくる側の想いを使う側に伝えながら、先人が築きあげてきた食文化をこれからの世代にのこすことが、私たちの使命だと考えています。万博、IRと、大阪はこれからますます世界の注目を集める都市となりますので、この機会を逃さず、文化の発信と資産価値の向上に努めてまいります。各店舗には面白おかしい“しゃべり”の達者な人たちがたくさんいます。大阪観光の拠点にぜひお立ち寄りください。
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