昭和初期から人々の暮らしを支えてきた茨木市のレトロ商店街

 茨木中央銀座商店街は、阪急茨木市駅から徒歩約6分。駅から西側に伸びる阪急本通商店街を250mほど進み、北側に曲がったところにあります。アーケードがある通りと東側の道も含めると、L字型になる商店街です。
 歴史は古く、100年近く前の昭和初期から商店街の形をしていたと伝えられています。当時は全国各地で商売繁盛の縁起を担ぎ、有名な繁華街である「銀座」の名前をつけた商店街が増えていました。その流れに乗って、茨木中央銀座商店街も名前に「銀座」を取り入れたようです。

 江戸時代には、商店街の北側にある片桐町に、茨木城がありました。商店街の周辺一帯は武家屋敷だったと考えられています。
 現在、茨木中央銀座商店街には13の店舗が加盟しています。鶏卵店、鶏肉店といった食材を扱うお店のほか、天ぷら屋や川魚などのお惣菜のお店が充実。老舗のたこ焼き屋は、2〜3世代に渡って親しまれています。レトロな喫茶店やおしゃれなカフェもあり、ゆったりとした時間も過ごせます。昭和を思い出すぬくもりのなか、元気な店主たちのお店が並ぶ、活気ある商店街です。

住所

茨木市元町6

Web

https://i-shoudanren.com/memberstore/cont06.html

所属店舗

福原商店
玉屋 月心庵
元町ばる子

商店街インタビュー

Q.商店街の取り組みや力を入れていることはなんですか?

地域のイベントにはできる限り協力しています。茨木神社で10月に開催されている「黒井の清水大茶会」の開催前には、お茶券を配っているんですよ。商店街がある元町では、茨木神社の夏祭りの際にだんじりの巡行を行います。毎年、だんじりの上で子どもたちが安全に楽しめるよう配慮しながら、にぎやかなお祭りになるよう工夫しています。空襲をくぐりぬけ、茨木市の地域で保管されているだんじりは現在2台。貴重な存在ですよ。

Q.商店街がこれから取り組んでいきたいことはなんですか?

私が店主を務める「玉屋 月心庵」では、追手門学院大学の地域創造学部のゼミと協力して、若い人が商店街へ来てくれるような企画を考えています。「学生喫茶」でオリジナルメニューを出したり、能登の復興支援に際しては物販などで寄付を募ったりと、いろいろな取り組みを行っていますよ。学生さんの若い感性を活かしたイベントをこれからも一緒に続けていきたいですし、市内にあるほかの大学の学生さんも来てくれたら嬉しいですね。

Q.お気に入りやイチ押しのスポット、風景などがあれば教えてください。

茨木市にはお地蔵さんが多く、50ヵ所ほどあると言われています。なぜ多いのか、理由ははっきりわからないのですが、その昔、茨木川の氾濫でお子さんを亡くした方々が祈りを込めてお祀りしたのではないでしょうか。商店街にはお顔が白い「夜泣き地蔵」さんがいます。名前に夜泣きとありますが、「お地蔵さんが夜に泣く」のではなく、「赤ちゃんが夜泣きせず、ご家族に平穏をもたらす」という意味なんです。見かけたらぜひ拝んでください。

Q.読者へ向けてメッセージをお願いします。

100年近い歴史がある茨木中央銀座商店街。老舗もありますし、日々の食事のおかずもそろう便利な場所です。喫茶店では、お客さん同士が生活に役立つ情報交換をする光景が見られるなど、人情味にあふれています。この街に引っ越してきた大学生の親御さんが、喫茶店で地域のことを質問し、スタッフやほかのお客さんが答えている姿を見たこともあります。人も街並みも魅力いっぱいで、駅からも近い商店街です。

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