堺山之口商店街 自慢「萬字堂本店」
『堺市史』では明治35年(1902)年前後に撮影された堺山之口商店街の様子を見ることができます。山之口筋の両側に軒を連ねる店舗の一つが「萬字堂本店」です。
ジュエリーや時計を扱う「萬字堂本店」は、堺市内で最も古い同商店街の中でもひときわ長い歴史を持っています。店内や正面入口には、明治期の商店街のにぎわいや当時の同店の外観がよく分かる写真が飾られています。
五代目店主の万代勇美子さんは「もう古いだけが取りえですわ」と笑います。140年近くもの間営業を続けてきた同店は、平成元年(1989年)に、創業100年以上の長きにわたって堺市に寄与してきた事業者として堺市長から表彰されました。
同店ではジュエリーやアクセサリー全般、時計全般の販売・修理を行っています。高い専門技術を持った事業者とのネットワークがあるので、どんな修理や要望にも対応できます。一方で電池交換、腕時計のバンド交換といった日常的なニーズにもていねいに応えています。
同店では、ジュエリーのお手入れ方法を学べる体験メニューを提供しています。PCを使いこなし、Zoom会議やFacebookへのPR投稿にも挑戦。YouTubeでも体験メニューのPRやお店紹介をしています。
万代さんの気さくなキャラクターが人を呼び寄せ、おしゃべりや交流を目的に訪れるお客さんも多いといいます。「なんや、まちの相談所みたいになってますわ」と万代さん。一度訪ねれば、きっと万代さんの笑顔のとりこになるに違いありません。