岸和田駅前通商店街 自慢 「木下書店」
南海電鉄岸和田駅方面から岸和田駅前通商店街アーケードに入ってすぐのところにある「木下書店」。子ども連れや高齢者向けの本を多く取りそろえている、地元の人に愛される本屋さんですが、同店には、岸和田市内にある書店ならではの本があります。「岸和田のだんじり祭(リーブル社・1999年刊)」と、「だんじり祭(ポプラ社・2005年刊)」という絵本です。
木下書店では、毎年、盆の頃になると、店頭に「祭コーナー」を特設し、写真集や祭の関連本などと一緒に2冊の絵本も並びます。帰省する孫へプレゼントしたいと買い求める高齢の方や、こづかいを握りしめて買いに来る子どもたちの姿もあるそうです。お囃子のBGMも流れ、この頃になると商店街を通る地元の人たちは、「祭の季節到来」と気分が高まるのだとか。祭当日はだんじりの通り道にもなる同商店街ですから、本コーナーそのものが風物詩的な存在だといえそうです。
地域と共に歩んできた「木下書店」は、現在、3代目店主が切り盛りします。地元を盛り上げようと祭コーナーをつくるほか、毎年だんじりを曳いているといい、現役として祭に関わっています。祭への愛が強い店主が営む書店だけに、スタッフも「息子がだんじりを曳く年齢になってきて、だんじり祭が楽しみで仕方がない」と祭りへの愛がたっぷり。「私たちのように好きな人にとっては、祭は、ある意味正月や盆よりも大切な、一年のメインイベントですね」。次の夏も、熱い祭コーナーが登場しそうです。