吹田市旭通商店街「ヒグチ時計店」 店主 樋口 正道さんに
万博の思い出を聞きました
「ヒグチ時計店」の店主・樋口正道さんは、同商店街の元理事長。1971年に現在の場所に移転してきました。1970年の万博開催当時、店舗は商店街の中にはありませんでしたが、すぐ近くだったためそのにぎわいは実感できたそうです。
「万博に行こうと、遠方の親戚や知人が何日もうちに泊まっていくんですよ。のべ人数で言えば、期間中に300人くらい泊めました」と開催市らしい思い出話に顔をほころばせます。妻のキミ子さんも「あの頃は商店街の人みんなが、同じように親戚や知人を泊めてもてなしていたんじゃないかしら」と懐かしそうに話してくれました。訪れた人たちが、同商店街でお土産を買ったり食事を楽しむこともあったようです。
また万博開催期間中に、その後第50回まで続く「吹田まつり」の1回目が開催されました。旭通と錦通に歩行者天国を設けてパレードを開催。特設舞台では、万博のパビリオンからも数か国、出演者が参加して歌や踊りを披露したそうです。翌年の「吹田まつり」では、旭通で約40年ぶりのだんじり曳行(えいこう)を実施。江戸時代に作られただんじりが4基(後に6基)、商店街を華やかに盛り上げました。
「子どもパレードや踊り流しもあって、本当ににぎやかだった」と樋口さん。お祭りの日に限らず、万博が開催された頃は「商店街の通りをスムーズに行き交うことが難しい」ほどの混雑ぶりだったそうです。
現在は「大好きなまちをもっと盛り上げていこう」と、若い世代を中心にスキルやアイデアを結集させて新たな取り組みを進めています。