天神橋三丁目商店街 自慢「御菓子司 薫々堂」
「御菓子司 薫々堂」は元治元年(1864年)創業の、150年を超える歴史を持つ和菓子の老舗です。店名は天満宮に咲く梅の花の香りから名づけられたとか。もともとは大阪天満宮のすぐそばに店を構えていましたが戦争で焼失し、その後、今の場所に店を移されました。
名物の「浪花津」は柚子、味噌、生姜の異なる3つの味を一度に味わえるせんべいで、大阪土産の人気商品。
「笑わず餅」はその名前の通り、笑わずに食べきることで無病息災を願う縁起物です。この和菓子には、邪気をはらうと伝わる小豆をはじめとした十六種類の自然素材が使われていて、夏の疲れを乗り切るためにつくられたといういわれもあるそうです。「餅」とはいえ、見た感じは水ようかんに近い和菓子なので、冷やしてさっぱりと召し上がってください。
四季折々で華やかな彩りを見せる同店の和菓子は、常連の人たちにとって、季節の風物詩になっています。夏シーズンであれば、カステラ風の生地と歯ごたえのいい求肥、そしてあんの相性が抜群の若鮎をはじめ、定番のわらび餅や桃、パイナップルなどのフルーツ大福も好まれています。わらび餅は、こしあんを包み込んだ食べ応えのあるタイプもあります。
平成18年(2006年)に誕生した天満天神繁昌亭にちなんだ「繁昌亭せんべい」もぜひ。丸い形には「角をなくして笑って円満に」といった願いが込められています。