かつては労働者の商店街、いまは国際化の最前線
JRと南海が乗り入れる新今宮駅にも近く、便利な場所にあります。周辺はもともと労働者の街で、昭和45年(1970年)の大阪万博の頃を中心に、建設業などで働く人たちで大変にぎわっていました。
大阪メトロ動物園前駅すぐで、キリンや象のレリーフが施されたアーケードが楽しい飛田本通商店街は、平成10年(1998年)に、愛称を「動物園前一番街、二番街」として、より地域住民に喜ばれる商店街として再出発しました。
関西新空港が開港して以来、地域にはバックパッカーと呼ばれる外国人観光客も多く訪れるようになり、同商店街の中の、それまで労働者向けの簡易宿泊所だった施設がホテルに改装されるなど、新しい流れも生まれています。
また同商店街では平成24年(2012年)から、大阪大学と連携して、空き店舗を活用した「サイエンスカフェ」というセミナーを開催しています。カフェのようなくつろいだ雰囲気で、科学について気軽に学ぶことができます。さらに平成25年(2013年)からは、外国人観光客向けに、お茶や華道などの日本文化を体験してもらう事業も始めています。
住所 |
〒557-0002 大阪市西成区太子1 |
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インフォメーション
所属店舗
商店街インタビュー
ずっと続いている恒例イベントが2つあります。1つは12月の歳末売り出しで、商店街の店舗がみんな揃って一斉に行います。これは毎年必ず開催しています。 もう1つが、地方産品フェア。地域の信用金庫のサポートで、この界隈の各商店街組織と一緒になって行っているもので、日本の各都道府県の特産品を販売します。 これらのイベント時には多くの買い物客が集まって、わいわいとにぎわう様子が見られます。
地方産品フェアは不定期で開催しているのですが、これをもっと盛り上げていきたいと思っています。今、和歌山県、福島県、京都府の丹波、奈良県などから出品してもらっていますが、さらに全国のいろいろな県・地域からの名産を集め、お届けしたい。 開催時は空き店舗の正面前方スペースに路面店をつくって展示・販売し、自由に買い回ってもらうスタイルですが、出店スタイルももっと洗練・充実させていきたいと考えています。
最近増加中の、中国の方々が経営するカラオケ居酒屋。飲食もリーズナブルで店員さんと楽しくトークできるとあって、地元の方々が頻繁に訪れています。このようなカラオケ居酒屋が増えてから商店街が活気づいてきました。何せ朝から営業していますから。当初は経済的に楽しみたいという方々をメインとした憩いの場という感じでしたが、話題になり始めてからは、若者や観光客の姿も見るようになりました。
「飛田本通商店街」が本来の正式名称なのですが、昭和40年代から「動物園前一番街/二番街」という愛称を積極的に使ってきました。子どもが大好きな「動物園」を前面に出して、ファミリー層に受け入れられやすい呼び方にしたのです。現在ではこの愛称が浸透しています。他地域から来られる方々にも、安心して楽しんでほしいと思っています。
商店街おすすめスポット
通天閣です。大阪を見渡せる展望台として昔から人気ですが、おすすめしたいのは2023年5月にオープンした新体験型アトラクション「TOWER SLIDER」。通天閣の外周を回りながら滑り降りる全長60mのスライダーです。地上22mの高さから地下1階まで、30度の傾斜を約10秒で滑り降りる体験はスリル満点。滑っている様子は動画で撮影されていて、自分のスマートフォンにダウンロードできます。新たな観光名所として、国内外から注目されているんですよ。
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