夏のフェスタも盛況な歴史ある商店街
大正ロマンの雰囲気を漂わせ、国の登録有形文化財に登録されている南海本線諏訪ノ森旧駅舎。その東西約300mにわたって続くのが諏訪森商店会です。この地域は明治期から昭和にかけて、別荘地・保養地として開発され大勢の避暑客が訪れていました。
やがて生活に便利な駅周辺には自然と商店が立ち並ぶようになり、戦後に同商店街振興組合が結成されています。新旧の紀州街道沿いに数多くの商売を営む店ができ、最盛期には170店舗が加盟。
現在も代々続く和菓子店やこんぶ店、カフェなど約60店舗が地域に愛されながら営業しています。平成5年(1993年)には同商店街振興組合が法人組織化され、翌年にカラー舗装と街路灯が建て替えられました。使用されているカラーブロックは浜寺諏訪森の海を表現しており、海水浴客でにぎわった往時をしのばせます。
同商店街では毎年、夏に「フェスタ諏訪森」と名付けて各商店が夜店を出店する大規模なイベントを開催。事前に商店街で買い物をすれば、屋台で使える金券をもらえるため当日には大勢の地元客らでにぎわいます。また、冬にはイルミネーションエリアを設定するなど、イベントにも積極的です。
最近では周辺に若いファミリー層の住人が増えており、商店街や周辺地域の歴史を知らない人も多いため、そうした人たちに向けて地域の歴史や加入商店の紹介を記したイラストマップや独自のホームページを作成し、PR活動も活発です。
住所 |
〒592-8348 堺市西区浜寺諏訪森町中2 |
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Web |
インフォメーション
所属店舗
商店街インタビュー
アフターコロナについて考えています。コロナ禍以前は、毎年夏に「フェスタ諏訪森」という大規模なイベントを開催していました。商店街が人混みで歩けないくらいにぎわいます。37年間続けていたので、地域の人々には家族2世代・3世代にわたって親しんでいただいていました。それを再開できるかどうか検討しているのですが、役員の高齢化もあり、なかなか難しいところです。これから成長していく子どもたちにも長く愛してもらえるような取り組みを考案していきたいですね。
まだまだ勉強不足なのですが、例えば商店会のLINE公式アカウントを作るなど、新しいツールを活用したいと思っています。 現在商店会としてはホームページとFacebookを持っているものの、どちらも作った時のままの状態で更新されていません。もっと店舗案内やイベント情報などをアップして有効に使いたいですね。特に若い世代向けには、こういったツールが不可欠です。更新もこまめにして、お客様のメリットになるようなお得な情報を発信していかなければと考えています。
私にとって一番お気に入りだったのは、「諏訪森海水浴場」です。諏訪森の海は、海水浴以外にも釣りや砂浜での野球など、1年を通して楽しめる遊び場でした。現代の子どもたちにも見せてあげたかった風景なのですが、今では臨海工業地帯になってしまい、少々残念です。 ただ、埋め立てられた後に、また違った景色を見せてくれるようになりました。夜の工場群はイルミネーションのようにきれいで、夜景スポットとして注目されています。
諏訪森商店街の最寄り駅である南海電鉄諏訪ノ森駅の駅舎は、大正8年(1919年)建築の歴史ある建物で、国の登録有形文化財に指定されています。また近くには、浜寺公園や高級住宅街などもあり、散策におすすめです。見学や散策の後は、ぜひ当商店街で食事やお買い物を楽しんではいかがでしょう。 また、南海本線は連続立体交差工事が行われています。高架化して生まれる新しい街を商店会全体で盛り上げていきますので、どうぞご期待ください。
商店街おすすめスポット
南海本線諏訪ノ森駅の旧駅舎は、隣駅の浜寺公園駅駅舎とともに、国の登録有形文化財に登録された歴史ある建物。大正時代に完成した建物入り口では、有名な浜寺の松林などを描いた美しい5枚のステンドグラスが見られます。 現在は高架工事のために駅舎を移設し、まちの交流の場として活用しています。商店街や地域の方々と連携してイベントを実施し、まちのシンボルとして大切に守っていきたいですね。大正ロマンを感じられる旧駅舎を、ぜひ訪ねてみてください。
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