自治都市として栄えた堺の歴史とグルメを楽しむ
南海本線堺駅、南口を出たところに広がる堺駅前商店街です。堺市内には「堺」と名のつく駅が3つありますが、同駅は最も西。海に近い場所にあり、西の玄関口として機能しています。駅前にはホテルが建ち、バスターミナルも整備され、交通の要にふさわしい景色。ところが南口から出れば雰囲気が一変。居酒屋や焼肉店、お好み焼き屋をはじめ、店主のこだわりが感じられる飲食店が軒を連ね、グルメ好きを楽しませてくれます。
各種イベントも行われており、地元で愛されているのが「堺鯉来いまつり」。土居川を横断するように、色鮮やかな鯉のぼりが多数揚げられ、初夏の訪れを告げる風物詩になっています。
祭り当日には、金魚すくいや輪投げ、野菜詰め放題などが楽しめる縁日コーナーが登場。「桂剥きコンテスト」や「箸使いコンテスト」といったユニークな催しも行われます。鯉のぼりがはためく土居川は、中世に自治都市として栄えた堺の象徴“環濠”を今に伝える川。南蛮貿易で活躍した堺商人が、外敵からまちを守るため、周囲に環濠を巡らせたのが始まりです。
当時の港は現在「旧堺港」として整備されており、散歩や釣りなどが楽しめます。港の近くにある、日本最古の木造洋式灯台として国指定史跡となっている「旧堺燈台」や、明治36年(1903年)内国勧業博覧会で大浜水族館前に設置された「龍女神像」なども、人気の観光スポット。商店街とあわせて、歴史散歩を楽しむのもおすすめです。
住所 |
〒590-0971 堺市堺区栄橋町1 |
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インフォメーション
所属店舗
商店街インタビュー
令和3年(2021年)に商店会オリジナルのアプリをつくり、スタンプラリーなどのイベントや、個々の加盟店舗の情報発信に力を入れています。私たちの商店会はアーケードがあるような通りではなく、堺駅前周辺に店舗を構える皆さんで構成されており、加盟店舗は現在45軒ほど。各店の魅力を少しでも知ってもらうために店舗をまとめた地図をつくり、周辺のホテルにお願いして宿泊客の方に配っていただくといった取り組みも続けています。
商店会と地域の皆さんとで、毎年4月から5月頃に開催していた「堺鯉来いまつり」では地元の子ども会も店を出し、店番をする子どもたちが大人と一緒に楽しみながら商売を経験できる、交流の機会になっていました。ただ、ここ数年はコロナ禍でこのような機会がなくなってしまったので、先々の感染状況にも注意を払いながら、たとえば商店会でボウリング大会を企画して子どもたちを招待する、といったイベントを展開できればと思っています。
商店会のあるエリアからすぐの場所にある堺旧港は、眺めが良く遊歩道が整備されているので、飲食を楽しんだあとにでもぜひ散策してみてください。海と空がだんだんとオレンジに染まっていく夕暮れの時間帯は特に絶景で、向こう岸には堺市の名所として知られる「龍女神像」があります。駅から600mほど西方向にある大浜公園もおすすめです。海浜公園として明治時代の初期につくられたこの公園には、猿飼育舎や相撲場などがあります。
気軽な立ち飲み処や日本酒のラインナップが充実した居酒屋など、加盟店舗はほとんどが飲食店で、店主同士でプライベートな付き合いもたびたびの、気心の知れた間柄です。また、お客様が愉快な気持ちにさせられるような、話術にたけた人も多くいます。1軒目で食事を楽しんだあとに「次の店はどこにしようか」といった気分になったときは、その店の人にたずねていただければきっと期待できるお店を教えてくれますよ。
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