堺駅前商店会・堺山之口商店街・「鉄炮鍛冶屋敷(堺市立町家歴史館 井上関右衛門家住宅)」
阪堺線⾼須神社停留場から徒歩約3分、または南海七道駅から徒歩約5分の場所にある井上関右衛門家住宅。かつて鉄炮の一大産地だった堺の、全国で唯一現存する江戸時代の鉄炮鍛冶の作業場兼住居として、堺市の有形文化財に指定されています。
2014年に実施された調査では約2万点もの江戸時代の古文書などが建物から発見されました。その後整備が進められ、鉄炮文化を伝える博物館「鉄炮鍛冶屋敷」として2024年3月にオープンした施設です。
紹介映像を鑑賞してから、土間が広がる「仕上場(しあげば)」へ。ボランティアガイドの説明を聞きながら鉄炮が分業制でつくられていたことを学びます。商売の場である「みせの間」では、時代劇に登場しそうな再現された帳場で記念撮影もおすすめです。
「鍛冶場」の再現展示では、鉄炮鍛冶の仕事をゲーム感覚で学べるコーナーも。子どもから大人まで、火おこしや鍛冶体験にチャレンジできます。
もてなしの場としても使われた座敷のほか、庭や茶室も見学でき、住宅の主人たちが送ったかつての暮らしに思いを馳せるのも楽しいひとときです。
堺市では「鉄炮鍛冶屋敷」とともに、江戸時代初期の町家で重要文化財の「山口家住宅」、河口慧海が学んだ寺子屋としても知られる国の登録有形文化財「清学院」の3館を総称し、「堺市立町家歴史館」として公開。いずれも徒歩でめぐることができるので、街の散策を兼ねて訪ねてみてはいかがでしょうか。