地下鉄あびこ中央商店街・こだわり店「ケーキ工房フローレンス あびこ本店」
人や自転車がにぎやかに行き交う、地下鉄あびこ中央商店街。この街には、創業50年近くになる「ケーキ工房フローレンス あびこ本店」があります。店内の棚は、見ているだけで楽しくなる色鮮やかなギフト商品がいっぱい。ショーケースにもショートケーキやフルーツたっぷりのケーキ、ホールケーキやロールケーキなどが並びます。
こうした華やかなケーキを求めてお客さんがひっきりなしに出入りする様子は、まさに地元で人気の「町の洋菓子店」。「年配の方からお子さんまで食べられて、毎日でも買える価格で頑張っています」と話してくれたのは、店主で2代目の村嶋章宏さん。
体に良い材料で、誰でも楽しくおいしく食べられるお菓子をという思いで洋菓子と20年近く向き合ってきたパティシエ兼経営者です。
お店の仕事と並行して、大学の製菓コースや夜間の職業訓練校などで教壇に立っているといいます。
フローレンスのこだわり商品は3つ。まず、創業者であるお父様が作った「観音ゴマさぶれ」。近隣の「あびこ山観音寺」にちなんで作られた、黒ゴマをふんだんに使用したサブレです。パッケージは、やさしいお顔の観音様。特別パッケージには、観音寺の池を泳ぐ錦鯉と境内にそびえ立つ樹齢約700年の楠をデザインした2種類があり、商品はあびこ山観音寺でも購入できます。次に、バターをたっぷり使った名物商品「ちん電ゴマさぶれ」。こちらは近所を走る阪堺電車からのご依頼で、国内最古級の現役路面電車「モ161形車」をデザインしたお菓子です。その厚さは約1cmもあり食べ応え十分。かわいいパッケージに、子どものみならず大人にも人気です。最後は100%米粉使用のクッキー「GOJIAI」。抹茶、フランボワーズ、「ぬ・き・ご」の体に優しいフレーバーを用意した、「ご自愛」という名前にふさわしい商品です。
「ぬ・き・ご」とはぬか、きなこ、ごまの頭文字。これらを練り込んで作る「GOJIAI」は近畿大学・一般社団法人テラプロジェクトとの産学連携商品でもあり、クッキーの内容とパッケージデザインは、学生さんの発案だというから驚かされます。また、売上の一部は、テラプロジェクトが推進する「One Greenプロジェクト」都市のみどり化「植育」プログラムの活動に役立てられます。
村嶋さんは「私のモットーは、地元の皆さまの健康と幸せにつながるお菓子作りをめざし、相談ごとは断らないことです。お声がけがあれば、精いっぱいやらせてもらいます」と、笑顔で力強く語ってくれました。