岡町商店街振興組合 藤野秀樹さんに
万博の思い出を聞きました
大阪万博が開催された昭和45年(1970年)は、桜塚ショッピングセンターが完成した年。岡町商店街は、地続きにある桜塚商店街と桜塚ショッピングセンターとで商業団体連合会を結成しており、三位一体となって長く阪急岡町駅前を賑わしてきました。万博当時は高度経済成長期。どこもかしこも人や物であふれ勢いがありました。桜塚ショッピングセンターはそんな時代の波に乗り、それまでの市場からショッピングセンターへと姿を変えたのです。
以前は父親が岡町商店街で不動産業を営み、現在は自身が同商店街でアパレル店を経営しながら商店街主催のイベントの企画や運営を担っている藤野秀樹さん所有の写真には、桜塚ショッピングセンターオープンを祝したパレードの様子が写っていました。別の写真には、入店待ちの人たちによる長蛇の列が。いかに当時の人々がオープンを喜んでいたのか想像に難くありません。
岡町商店街も人の流れが一層増えたといいます。万博会場だった吹田市千里に近いこともあり、その行き帰りに全国からの客が見え、それは凄かったのだとか。中学生だった藤野さんは「万博会場が近いから、何度も通ったね。月の石ももちろん見たよ」と、すっかり万博の虜だったと振り返ります。
あれから50余年。店主の高齢などを理由に閉まるお店もあり、一方で若い店主による新店が増えつつあります。しかし、商店街の懐かしい雰囲気はそのまま。時代とともに変化しながらも古き良き岡町商店街の姿は、これからも変わりません。