【商店街でぷらっと旅気分】 この企画では「商店街で半日遊ぶならどう遊ぶ?」をコンセプトに、お店や周辺の観光スポットをモデルコースとして紹介します。
富田林西口商店会の最寄駅、富田林西口駅を降りると現れるのどかな街並み。のんびりと歩いて、昔ながらのお店をのぞきつつ、歴史的建造物を楽しむコースをご紹介します。
すし広
まずは腹ごしらえ。近鉄長野線・富田林西口駅から北西方向に進み、富田林保健所の前に見えてきたのが「すし広」です。のれんをくぐると店主の廣實建太さんが「いらっしゃい!」と元気いっぱいに迎えてくれました。
ランチのおすすめは、お寿司・刺身・天ぷらのほか季節の一品が盛り込まれた「すし広御膳」や、にぎりが11貫入った「にぎり重」。うどんのメニューも充実しています。テイクアウトでも人気の「海老パン」は、外はカリッと香ばしく中はプリプリ。富田林ブランドにも認定された逸品です。
昭和52年(1977年)創業のすし広。豪快で明るい人柄の廣實さんは2代目にあたります。ランチをいただきながら話しかけてみると、町のことをいろいろと教えてくれました。
富田林寺内町(とんだばやしじないまち)
富田林西口駅から東方面に歩いて行くと、石畳の街並みが現れました。こちらは「富田林寺内町(とんだばやしじないまち)」と呼ばれる重要伝統的建造物群保存地区です。
さらに歩くと、重要文化財に指定されている「旧杉山家住宅」に到着。340年近く前に造り酒屋として華やいだ旧家で、最近ではテレビドラマのロケ地にもなりました。入館料を払って建物の中に入ると、江戸時代後期に描かれた障壁画が残る大床の間、美しい庭を臨む奥座敷を見学できました。アール・ヌーヴォー建築の香りを残す螺旋階段は、この旧家出身で、与謝野晶子らと並び名を馳せた歌人・石上露子(いそのかみつゆこ)がこだわって取り付けたものだそうです。
和服で記念撮影をする場所にもぴったりで、着物や浴衣姿で訪れた方にはプレゼントも用意されています。
味新
富田林寺内町の近くを歩いていると、どこからともなくよい香り。昔ながらのコロッケ・手造りお惣菜店「味新」は創業から40年以上、ずっと家族でお惣菜を造り続けている、遠方からもファンが訪れるお店です。
お惣菜には国産の素材を使い、化学調味料は使わず、全て手造り。和歌山県まで汲みに行った水で出汁を取るというこだわりぶりです。ひじき煮や鯖生姜煮、巻き寿司、素麺、ナポリタン、コロッケといった定番商品はもちろん、富田林名産のずいきや海老芋を用いたメニューは特に人気とのこと。お土産にいかがでしょうか。
松井春峰堂
味新の向かいに素敵な店構えのお店を発見!「松井春峰堂」は大正時代の創立以来、掛軸、屏風、絵襖、唐戸、障子、木製建具等の製造や販売を行ってきたそうです。専門はなんと国宝、重要文化財の修復工事!
店主の松井 芳文(芳は旧字体)さんが商店街のおすすめ教えてくれました。「毎年、8月の第4土曜日に『富田林寺内町(とんだばやしじないまちとうろ)』というイベントが開催されます。近鉄長野線富田林西口駅から、富田林寺内町内にある旧杉山家住宅まで、一千基の燈路がずらりと並び、美しい光景が広がります。」(今年開催されたイベント情報はこちら)
20年以上続くイベントで、幻想的な雰囲気を味わえる、この辺りの晩夏の風物詩だそう。
また富田林寺内町燈路が行われる夏に、浴衣を着て街めぐりをしてみたい…そんな思いを馳せつつ、商店街を後にしました。
※おでかけの際は、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止対策の徹底をお願いいたします。