八幡屋商店街 理事長 伊藤 雄二 さんに
万博の思い出を聞きました
八幡屋商店街の理事長・伊藤雄二さんは、地元港区のご出身で、老舗「光文具店」の三代目です。光文具店は1970年の万博開催当時から商店街にあり、伊藤さんは16歳の高校生だったそうです。「万博へは家族とも行きましたし、学校からも行きました。今でもよく覚えているのが「未来の電話」として展示されたワイヤレステレホン、いわゆる携帯電話です。こんなに便利なものが普及する日は来るのか? と思って見ていましたが、ちゃんと実現しましたもんね」と、楽しそうに語ってくれました。
さて、伊藤さんに貴重な写真資料を見せていただきました。10年ほど前、同商店街の歴史を振り返る写真展を開催したそうで、その時に商店街の人々が持ち寄った写真です。一面焼け野原だった1946年頃、商店街が発足した1949年頃、さらに時代は下り、商店街の初代アーケードが完成した1976年、最も活気のあった1980年代後半~現在まで……。写真がタイムトラベルの役割を担い、伊藤さんは過去から未来へ思いをはせます。
現在では、近くに大型店ができたことや、港区の中では朝潮橋周辺が最も高齢化が進んでいることなどから、商店街を訪れる人は少なくなってきたそうです。一方で、近隣の大規模市営住宅の建て替えにより、商圏内の新規住民は増加しています。大阪・関西万博まであと3年。「ワイワイタウンやはたや」をキャッチフレーズに、万博にいちばん近い商店街では、未来に向けて今後もさまざまな取り組みが行われています。