神社の参道からはじまった、駅まで続く憩いの道

 JR放出駅の北口を出てすぐ、東西約300mにわたってお店が立ち並ぶ通りが、放出商店会です。目印は、商店会の名前が入ったちょっとレトロな街灯。その街灯の雰囲気そのままに、街にはどこかゆったりとした空気が流れています。
 JR東西線(学研都市線)に加え、JRおおさか東線の沿線でもある放出駅は、新大阪駅や北新地駅に直結、さらには京都・奈良へのアクセスも便利な駅として注目されています。駅周辺にはマンションが増えてファミリー層の移住が進んでおり、放出商店会は通勤・通学の通り道に立ち寄るスポットとしても親しまれています。

 駅の近くには平安時代から続くと言われる阿遅速雄神社があり、その参道に店が立ち並んでいたことが商店会のはじまりだとの説もあります。
 そんな放出商店会の通りには現在、美容系、物販系、歯科や整骨院といった医療機関や、焼肉店や喫茶店などの飲食店まで、個性豊かな約40店舗が軒を連ね、昼も夜もにぎわっています。

住所

〒538-0044大阪市鶴見区放出東3

Web

https://www.hanaten-s.com/

商店街インタビュー

商店街の取り組みや力を入れていることは何ですか?

 地域の方が暮らしやすい場所として、街を盛り上げていければと思っています。最近は放置自転車が増えているのですが、「ちょっとお買い物のために店の前に止める」場合は放置とは違いますよね。そういったことを、鶴見区の職員の方などとも相談して、なんでも目くじらを立てるのではなく、みんなが楽しく暮らせる街にしていけたらと考えています。青少年育成委員会にも参加して、子ども達の健やかな成長を見守るお手伝いもしています。

商店街がこれから取り組んでいきたいことはなんですか?

 以前は、地域や神社と一緒に春やハロウィンの時期にイベントをしていました。顔出しパネルや夜店を出したり、各店舗もその時期に合わせてセールをしたりして、地域の方に喜んでいただいていたんです。そういったイベントをそろそろ再開していきたいですね。また、通勤のために毎日商店会の前を通るけれど、ただ通り過ぎてしまうだけの方もいらっしゃるので、認知度を高めて立ち寄っていただけるような仕掛けをつくれたらとも思っています。

お気に入りのスポットや一押しスポット、風景などがあれば教えてください。

 レトロ喫茶「喫茶モンターニュ」のミックスジュースはおいしいと評判です。また「鶏豚骨魚介 はな・3」というお店のまぜそばも味が濃くておいしいですよ。「唐揚げ専門店 最鳥」の唐揚げもビールやごはんと相性が良く、晩ごはんのおかずに買って帰るのにおすすめです。それから商店街から徒歩すぐの阿遅速雄神社は、本殿も立派ですし、幹周りが6mほどもあるクスノキがあったり狛犬が4匹いたり、見どころがあって心地いい場所です。

読者に向けてのメッセージをお願いします。

 2019年にJRおおさか東線ができてから、JR放出駅界隈はマンションがたくさんできて、急激に再開発が進んでいます。その一方で、地域の方々がのんびり自転車をこいでいるような風景もそのまま残っており、住みやすく安心なエリアです。子育て世代もかなり増えてにぎやか。放出商店会は、お買い物はもちろん、さまざまな飲食店もありますし、駅から阿遅速雄神社まで、ぶらぶら歩くだけでも楽しい通りです。ぜひいらしてみてくださいね。

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