歴史とアート、人々のふれあいを大切にする、あたたかな商店会
京阪本線御殿山駅を降りてすぐ、約1km範囲で広がるのが御殿山渚商店会です。2011年に設立され、現在は建築業、電気店、美容室、不動産業、税理士事務所、薬局、カイロプラクティックなど、30数店舗が加盟しています。
商店会のある地区には、歴史とアートに関するスポットが点在しています。御殿山駅より北東方面にある渚の院跡は、伊勢物語や土佐日記にも登場し、平安歌人・在原業平の「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」の歌碑も残る枚方市の文化財です。
御殿山駅から伸びる御殿山アート坂を登ったところにある御殿山生涯学習美術センターは、中国絵画に影響を受けてできた、南画と呼ばれる絵画を学ぶ人が集まった大阪美術学校の跡地。現在は、アートに関する講座やイベントが行われています。
こうした背景のもと、御殿山渚商店会は“人・歴史・アート”の商店会をコンセプトにさまざまな活動を行っています。これまでも、高校生が参加する「TOUROUアート甲子園」というイベントや、アーティストの作品を各店舗に展示するといった取り組みを行ってきました。
地域の人々に人気のイベントが「渚まつり」。「100円玉招店街」と称して、100円で買えるさまざまな商品が出るほか、ガラガラ抽選会も実施。ハロウィンの季節には仮装大会も行われて盛りあがります。
住所 |
〒573-1182 枚方市御殿山町5 |
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SNS |
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商店街インタビュー
歴史とアートに関するイベントです。2024年3月には、渚の院の桜にちなんで「桜前夜祭」を行い、桜をイメージしたイルミネーションや灯ろうで御殿山神社を彩りました。以前行った「TOUROUアート甲子園」では、市内の高校の美術部の生徒が作った灯ろうを、御殿山駅近くの3つの寺社に飾りました。ブラスバンドの応援もあり、約5,000人の方にお越しいただけたんですよ。定期的に行う「100円玉招店街」とあわせて実施したハロウィンイベント「ゴテハロ」も盛りあがりました。仮装した地域の方々が、「こんなに住んでいらっしゃるのか」と思うくらい集まってくれました。
「100円玉招店街」の際に、地域の方が手作りした灯ろうを飾ったり、各店舗から桜にちなんだ商品を出したりと、歴史とアートを感じる取り組みを続けています。これをきっかけに、少しでも多くの方が商店会のお店に来てくだされば嬉しいですね。また、御殿山生涯学習美術センターでは絵画や陶芸をはじめ、さまざまな教室が開かれています。センターで学ぶ皆様の作品を商店会の各店舗で展示し、アートに取り組む方々の応援もしていきたいです。
たくさんあります。御殿山公園の中にある白雲寺の細い階段を上がりきると、京阪本線御殿山駅付近が見渡せるのですが、一瞬、「ここは御殿山だろうか?」と思うほど見晴らしがいいんですよ。また、この界隈は小道が多く、散歩をしていたら抜け道が見つかったりして面白いんです。御殿山アート坂を登ったところにある、枚方の夜景が一望できる場所も、散歩をしていて見つけました。枚方の花火大会もきれいに見られる、お気に入りスポットです。
渚の院跡、御殿山神社、白雲寺、西雲寺といった歴史ある場所や、大阪美術学校の流れを汲む御殿山生涯学習美術センターは、この地域の大きな資産です。今後も歴史とアートの二本柱で、地域の方に参加して楽しんでもらえるようなイベントや取り組みを考えていきます。落ち着いた雰囲気があり、訪れていただければきっと好きになってもらえる場所だと思うので、遊びに来ていただきたいですね。
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