かの文豪も通った、100年近くにわたって茨木市を見守ってきた商店会
茨木心斎橋商店会は、阪急茨木市駅すぐの茨木阪急本通商店街を240mほど歩いたところの南側にあります。約60mのなかに天ぷら屋、和菓子屋、画材屋、靴屋といったさまざまな店が立ち並び、100年以上続く寿司屋や仏壇仏具店、毛糸店もある、歴史ある商店会です。
この界隈は明治時代にはすでに店舗が集まっており、商店街の形をなしていました。そして昭和初期、茨木心斎橋商店会として正式に発足。大阪の都心で賑わう心斎橋筋商店街にあやかって華やぐようにと、当時の心斎橋筋商店街の会長から許可を取って名付けられました。
1972年には、ほかの商店街・商店会に先駆けて、アーケードが取り付けられました。当時を知る人は、真夏の暑い日も商店会に入ると涼しくてホッとしたと話します。
現在の商店会は、北側の入り口などにカラフルでポップな看板を掲げ、これが商店会のシンボルになっています。それぞれのお店の前に掲げられているパネルも特徴的。仏壇仏具店は紙でつくった仏壇、毛糸店では編み物風のデザインなど、かわいらしいパネルは各店舗の店主さんが心を込めて手づくりしたものです。
文豪・川端康成も、茨木市で少年・青年時代を過ごしました。川端康成がこちらの商店会を訪れ、地下足袋を買ったという記録も残されているようです。茨木市の中でも、古い歴史を持つ茨木心斎橋商店会。ぬくもりあふれるこの通りで、お買い物と店主たちとのおしゃべりをお楽しみください。
住所 |
茨木市元町2 |
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Web |
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SNS |
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所属店舗
商店街インタビュー
商店会の店舗が今後も長く運営を続けていけるよう、さまざまな取り組みをしています。地域イベントへの協力も積極的に行い、商工会議所で発足した団体「茨木マイスターズ」が主体となって行うまちづくりイベント、「ガンバるフェスタ」にも毎回参加していますよ。そのほか、メディア取材も積極的にお受けして、この商店会を知っていただく努力をしてきました。メディアに出ることで、新たなつながりが生まれてくれたらと思います。
設置から50年以上経ったアーケードの老朽化しが進んでいるので、補修を考えています。一度に全ては難しいので、少しずつ補修を進め、できるだけ早くきれいな状態にして、皆様をお出迎えできたら。商店会の100年近い歴史を祝うイベントも行いたいですね。各店舗の店主さんとも相談して、100周年大売り出しとして、100円や1,000円均一の商品の販売などができたらいいなと思います。
商店会の南側の出入口を出て、中央通りと呼ばれる国道139号線を渡り、商店会を振り返っていただくと、昭和に戻ったかのような風景が見えるんですよ。照明の形や色もレトロ感があって、大きな丸い時計も愛らしいです。位置の関係で老舗がよく見えるので、より昭和感があるのかもしれませんね。茨木市全体にいえることですが、落ち着いた雰囲気があって、夜もとても静かです。暮らしやすく、快適な街だと思います。
商店会の魅力は、なんといっても店の人と世間話をしながら、お買い物を楽しめることだと思います。あたたかい真心を感じて、自然と笑顔になっていただけるのではないでしょうか。私もお客様に「アメちゃんどうぞ」と、大阪らしい飴のサービスをしたりもしています。それぞれのお店が価格を押さえる努力をしていて、お客様に「ゼロが一つ少ないんちゃう?」と気遣っていただくこともあるほど。皆様がお買い物をしやすいよう、これからも頑張っていきます。
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