天六商店街・体験 「大阪市立住まいのミュージアム 大阪くらしの今昔館」
日本一長い商店街で知られる「天神橋筋商店街」。その中の天六商店街にあるのが「大阪市立住まいのミュージアム 大阪くらしの今昔館」です。
オフィス街にあるようなビルの8階。そこが今昔館の入り口です。順路に沿って10階の展望フロアに上がると、高さ12メートルの「火の見櫓」をはじめ、1830年代の江戸時代の大阪の町並みを見渡すことができます。原寸大で再現された町を来館者が行き交う様子は、まるで現代人が江戸時代にタイムスリップしたかのよう。
「大阪くらしの今昔館」は江戸時代の大阪の町を学べる体験型ミュージアム。次は9階に降りて、町の中を散策してみます。
広い通りに沿って立ち並ぶのは商家。建具屋や小間物屋、唐物屋や風呂屋などが軒を連ね、裏長屋では庶民の暮らしが再現されています。今にも住む人の息づかいまで聞こえてきそう。
それもそのはず、家の造りや家財道具は、全て文献に基づいて忠実に再現されていると言います。最近では「大阪の台所のかまどは、黄色い土だった」と分かり、今昔館のかまども黄土色に塗り直されました。
「大阪くらしの今昔館」は4月から8月は夏、9月から3月は冬の町の装いで、季節ごとの江戸の町を体験できます。さらに館内は、照明で朝、昼、夜も表現。訪問した8月、町は夏の装いで、通りには高張提灯が並び、夜には打ち上げ花火の演出も。実際に祭りで使われた山車や、祭りの時期に街頭や町屋の座敷を飾った、仏具で作られた布袋さんや柘植の櫛の鶏など、「造り物」の展示も楽しむことができました。
チャレンジしたいのが、着物体験。服の上から羽織る簡単な着付けなので、慣れない人も安心です。着物姿で、お気に入りスポットで写真を撮ってみてはいかがでしょうか。
音声ガイドの貸し出し(100円)や、風呂屋での「風呂屋シアター」(約20分間、無料)で、子どもも大人も一緒になって江戸時代の大阪を学べる「大阪くらしの今昔館」。日本語のほか、英語、韓国語、中国語にも対応し、専門家の解説付きの町屋ツアーや、伝統芸能の催し、和文化体験ワークショップなどの企画も盛りだくさんです。
大阪町人の生活を丸ごと体感しながら、見て着て聞いて学べる「大阪くらしの今昔館」を、ぜひ訪ねてみてください。
*着物体験*
体験料金 1人1000円(現金のみ)
体験時間 約30分間
身長制限 110センチメートル以上
※9階フロアのみの利用(8階、10階への移動不可)
入館料については、ホームページでご確認ください