堺東商店街連合・「仁徳天皇陵古墳 百舌鳥・古市古墳群」
堺市には、古代の王の墓が東西・南北約4キロメートルの範囲に広がる「百舌鳥(もず)古墳群」があります。なかでも最も大きい古墳が鍵穴型の前方後円墳「仁徳天皇陵古墳」。陵墓名は「仁徳天皇百舌鳥耳原中陵」ですが、「大仙陵古墳」とも呼ばれています。
仁徳天皇陵古墳は一周が約2.8km、墳丘の長さは約486m。JR阪和線三国ケ丘駅から百舌鳥駅までの一駅間にある日本一の巨大古墳です。南側に拝所、周囲には遊歩道があり、一般の方も参拝できます。被葬者についてはさまざまな説がありますが、現在、宮内庁は第16代仁徳天皇の墓として祭祀などを行っています。
仁徳天皇陵古墳を中心に、「履中天皇領古墳」「ニサンザイ古墳」「いたすけ古墳」など、大小合わせて44の古墳が点在する百舌鳥古墳群。羽曳野・藤井寺にある古墳群とともに、「百舌鳥・古市古墳群」と呼ばれています。古墳群がつくられた頃は、古代国家の成立以前で文字が十分に使用されていない時代でした。百舌鳥・古市古墳群は、お墓の形と規模で被葬者の政治的、社会的階層を表していた物証としての価値が認められて、2019年世界遺産に登録されたのです。
一つひとつの古墳は、実際に近づいて見学できます。古墳は約4km四方の中に点在しているので、歩いてめぐることも。観光レンタサイクルやシェアサイクルを使ったサイクリングもおすすめです。
もっと古墳群を知りたいなら、仁徳天皇陵古墳のそばの大仙公園内にある百舌鳥古墳群ビジターセンターへ。超高精細な8K空撮映像の投影で、古墳群の全容がはっきりと見えます。同じ公園内にある堺市博物館では出土した埴輪や石棺の復元展示もあります。古墳を通して、古代のロマンを感じてみてください。