日本橋筋商店街・難波センター街商店街・「難波八阪神社」
大阪メトロ四つ橋線なんば駅から徒歩約6分のところにある「難波八阪神社」。神社にまつわる言い伝えによれば、難波八阪神社は古来、難波一帯の産土神だったそうです。後三条天皇の延久(1069~1073年)の頃からは祇園牛頭天王(ごずてんのう)をお祀りする古社としても知られていました。
そんな難波八阪神社にある現在の社殿と絵馬殿は、1974年に完成したもの。
「神社のシンボルとして大阪人が驚くようなものにしよう」との思いから、高さ12m、幅11m、奥行10mの絵馬殿には、巨大な獅子頭がかたどられました。絵馬殿の舞台では、お正月に神楽や居合道、夏祭りでは獅子舞などが奉納され、天井を見上げると手彫りの鳳凰模様を見ることができます。
毎年1月の第3日曜日に開催される「綱引神事祭」では、氏子による綱打ちや、その年の恵方に綱を曳きあう様子を見学できます。この神事は御祭神の素盞嗚尊(すさのをのみこと)が八岐の大蛇(やまたのおろち)を退治した故事に基づくもので、2001年には大阪市初の「大阪市指定無形民俗文化財」となりました。
毎年7月13日に宵宮祭、14日に本宮祭が行われる夏祭も、多くの参拝者でにぎわう年中行事です。2001年には、230年ぶりに復活した「船渡御」でも話題を集めました。
さらに散策していると、境内の一角に「難波葱発祥の地」の碑が。
かつて難波一帯には葱畑が広がっていたという歴史から、「難波葱」は2017年に「なにわの伝統野菜」に認証され、保存活動が進められています。
獅子頭の絵馬殿に、「難波葱発祥の地」の碑。社務所には獅子を刺しゅうしたおまもりやおみくじ、御朱印が並びます。日常のお参りも、年中行事を訪ねても楽しい難波八阪神社。折々に訪ねてみてはいかがでしょうか。