海塚商店街・貝塚中央商店街・姫松商店会・「龍谷山 水間寺」
大阪府貝塚市にある水間寺は、大阪みどりの百選にも選ばれた、四季折々の自然に包まれるお寺です。創建は744年。聖武天皇の勅命でこの地を訪れた仏僧・行基菩薩が16人の童子に導かれて滝へと向かい、そこで授かった聖観世音菩薩の観音像を本尊として水間寺を建てたと伝えられています。水間鉄道水間観音駅を降り、南へ徒歩約10分。厄除橋の先に広がる境内には、伽藍と呼ばれる15のお堂が点在しています。その中央にそびえるのが、大阪府下では唯一の三重塔です。
三重塔の隣で存在感を放つのが本堂。本尊の聖観世音菩薩は、今では秘仏となっています。本堂では、厄除け開運をはじめ、交通安全、安産、学業と、さまざまな祈祷が行われています。境内の最北には、行基菩薩が観音像を授かったという「降臨の滝」があります。その流れは神々しく、時間を忘れて見つめてしまうほど。
水間寺は縁結びでも知られており、境内の南側にある愛染堂には、良縁を願う多くの人が訪れます。ここで祈願を重ね、身分違いの恋を成就させた「お夏清十郎」の物語は有名で、その姿はオリジナルの絵馬にも描かれています。
年間行事もたくさんあり、毎年1月2日、3日に行われる「千本餅つき」は創建時から続く伝統行事。歌と掛け声に合わせて、16人の男性が餅をつきます。餅が高く掲げられる瞬間は迫力満点。この行事は、1970年の大阪万博や1990年の「国際花と緑の博覧会」でも披露されました。
1,200年以上の歴史を持つ水間寺には、このほかにもユニークな逸話が残るお堂や、「不動明王」「愛染明王」「御詠歌」といった御朱印帳 など、見どころがたくさん。ゆっくりと巡ってみてください。