鳳本通商店街・「絞り染め体験工房 角野晒染」
堺の伝統産業である「和晒(わざらし)」は、綿布から不純物を取り除いて漂白をした小巾(こはば)木綿のこと。大きな釜で約30時間かけて生地を炊き上げることで、綿本来の風合いを損なうことなく優しい肌触りになるのが特長です。
そんな和晒の魅力や染めの楽しさを多くの人に知ってもらいたいとの思いから、1931年創業の角野晒染(かどのさらしそめ)株式会社は、JR津久野駅より徒歩約5分のところに、2021年「絞り染め体験工房 角野晒染」をオープンしました。
工房で人気を集めているのが、雪花絞り染めの手ぬぐいをつくる「手ぬぐいコース」。
雪花絞りとは生地を三角形に折りたたみ、底辺や角を染料に浸していく染めの方法です。こうした説明を聞きながら、まずはどんな手ぬぐいを作りたいかをイメージ。その後、和晒をたたんで板に挟み、約6色の染料から好みの色を選んで和晒を浸します。
水で洗って生地を広げると雪の結晶のような花模様が現れ、その美しさに歓声が上がることもあるのだとか。染料に浸ける深さや時間によって花模様は変化し、世界で一つの手ぬぐいが完成します。
手ぬぐいにはさまざまな使い方があり、ティッシュボックスカバーやお弁当包み、タペストリーにもおすすめです。
雪花絞り染め以外にも、堺市にある日本最大の前方後円墳の型染めができる「古墳手ぬぐいコース」や「ガーゼストールコース」といったメニューを用意。
工房では展示商品の購入もでき、体験と一緒に工場見学(別途有料)も実施しています。体験の開催日時や料金などはホームページに掲載中。堺の街めぐりに組み込んで、伝統文化にふれてみては。