城東商店街・カルチャー 「蒲生不動尊」
城東商店街と城東中央商店街の東には、地域からの寄進によって創建された「蒲生不動尊」があります。
向かって右に蒲生不動尊、左には奈良県・大峰山の修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)神変大菩薩像が祀られています。そのすぐ近くには、お地蔵様の姿も。
信徒代表の赤川弘(ひろむ)さんが、毎朝お不動様のまわりを清掃。きれいに整備された蒲生不動尊には、地元住民をはじめ遠方からもお参りの方が訪れています。大峰山といえば、1300年以上の歴史を持つ修験道の根本霊場。今福にも、明治の頃から多くの行者(修験道の修行をする者)がおり、修行のために大峰山へ登っていたそうです。
「約10年前までは“城東栄講”として、大峰山寺で行われる全ての行事と祭事に毎年出席していました。私の知る限り、城東区内には10ヵ所以上の“行者講(修行者の団体)”がありますが、最近では感染症の影響もあり、蒲生不動尊以外はほとんどの活動が休眠状態になっています」と赤川さん。
蒲生不動尊では、2021年に城東商店街と城東中央商店会が企画し、蒲生不動尊保存会の協力のもと、新型コロナウイルス退散祈願護摩焚きが行われました。
毎月10日の午後4時からは、健康と商売繁盛、多幸を祈念しての護摩焚きも実施されています。「区内で毎月、護摩焚きをしているのは蒲生不動尊だけです。商店街でお買い物をする際には、ぜひお参りください」と赤川さん。保存会や商店街、地域住民と共に、90年以上の歴史を紡ぐ貴重な存在です。