いけだNビル商店会・池田栄町商店街・「逸翁美術館」
実業家小林一三の雅号「逸翁(いつおう)」から名前を取り、逸翁が集めた美術工芸品約5,500件を所蔵しているのが「逸翁美術館」です。
1957年に開館し、2009年に現在の場所へ移転しました。阪急宝塚線池田駅から徒歩約10分、住宅街の中に佇む瀟洒な建物は、“生活と芸術の一致”つまり“暮らしの近くに文化を”という小林一三の想いを受け継いだものです。
美術館には、古筆、古経、絵巻、蕪村・呉春・円山四条派をはじめとする中近世の絵画、日本・中国・朝鮮・オリエント・西洋を含む陶磁器、日本・中国の漆芸品まで多彩なコレクションが収められています。
常設展示は行わず、こうした所蔵品を用いて年数回の企画展を開催。ユニークな切り口の取り組みも多い企画展のスケジュールは、ホームページで確認できます。
また、小林一三が自ら考案した椅子席の茶室「即庵」を、館内に「即心庵」として再現。展覧会の会期中の日曜日には、三畳台目の座敷に椅子が置かれた伝統と現代生活が調和した空間で、呈茶席としてお茶とお菓子をいただくことができます。
ミュージアムショップでは、展覧会の図録や書籍、ポストカードのほか、収蔵品をモチーフにした商品を販売。美術館のオリジナルアイテムに加え、取材時は阪急電車関連のグッズなども。
館内に併設された「マグノリアホール」では、宝塚歌劇団のOGや若手演奏家によるコンサートなど多彩なイベントが開催されています。
小林一三の想いそのままの、“日々の暮らしを豊かにしてくれる美術館”へ、出かけてみてはいかがでしょう。