布施商店街連絡会・カルチャー 「布施戎神社」
近鉄布施駅南口を出ると、バスロータリーの大きなモニュメントに「えべっさんの街 布施」という文字が。商店街のアーケードを南に進むと、「布施戎神社(ふせえびすじんじゃ)」に到着します。
古くは、足代村(あじろむら)の氏神として都留弥神社がありましたが、明治期の神社合併により移転。その後地元からの要望もあり、1954年に西宮戎神社から分祀され、現在は“布施のえべっさん”として市民に親しまれています。
清々しい空気に包まれた境内には、鋳造で造られたものとしては日本一の大きさといわれるえびす像がたたずみ、ふくよかな笑顔でお参りする人を出迎えてくれます。
神社がもっともにぎわいをみせるのは、毎年1月9日~11日に行われる例大祭十日戎(とおかえびす)。商売繁盛を願い、福笹や福よせ、熊手といった縁起物を授かるために多くの参拝者が訪れます。
十日戎に欠かせないのが、縁起物を授けてくれる福娘さんです。「布施商店街連絡会では、2024年度の福娘コンテストを主催しました。460名以上の応募をいただき、ミス福娘をはじめ25名の福娘さんが決定。年末にはお披露目パレードとして、福娘さんが乗った宝船が商店街を練り歩くイベントを行います」と話す、同連絡会会長の加茂守一さん。
十日戎の間は、午前9時から福娘さんの「商売繁盛で笹もってこい」の掛け声や、鈴の音が境内に響きます。駅前から商店街にかけて多くの出店が並び、毎年この3日で約15万人もの人出があるそうです。
商店街の中には「足代のだんじり小屋」があり、ガラス越しにいつでもだんじりを見学することができます。10月第2土曜・日曜の秋祭りにはだんじりが曳行され、勇壮な姿が見られるとのこと。
「布施商店街連絡会では400店舗以上が協力し、2025年の大阪万博に向けて“えべっさんの街”を積極的にPRしていきます。商売繁盛や幸せを願って、遠方からもたくさんの方に訪れていただきたいですね」。