大阪市鶴見区
個性的な店舗が作りだす、異国情緒のある街並み
大阪城に近いJR京橋駅から2駅の放出駅。駅からほど近い場所には阿遅速雄神社が鎮座し、境内には大阪市天然記念物に指定される根回り約6メートルの大楠が悠然と枝を広げている。
古くから受け継がれてきた地域の風景が息づく一方で、駅前には新しい商店街づくりを進める放出栄町商店会がある。2008年のJRおおさか東線の開業で、人の流れの変化のより、かつてはシャッター通りとなっていたが、「シャッター街のままではもったいない」という思いから、現在の放出栄町商店会が始まった。空き店舗を埋めることだけを目的とせず、街全体を一つの景色として考え、出店者には店舗づくりだけでなく、物件選びや内装、事業計画、商品づくりなど開業後も寄り添いながら、それぞれの店が持つ個性や物語を大切に育んだ結果、人の思いや技術が感じられる店が集まり、この街ならではの落ち着いた大人の街の雰囲気が形づくられている。
2024年3月スタートのクラフトビールが終結するイベント「放出ビアフェス」や、個性豊かな店舗が出店する「はなてんマルシェ」は、多くの人でにぎわい、駅前は普段と異なる表情を見せる。しかし、求めているのは一時的な話題ではない。日々の暮らしのなかで地域に愛着が育まれ、人と店、人と街との新しいつながりが生まれること。歴史ある地域に寄り添いながら、新たな営みを積み重ねる放出栄町商店会では、これからの商店街の可能性が駅前の日常の中で少しずつ形になっている。
この商店街でしか味わえない魅力とは?
放出栄町商店会では、一つひとつの店舗を独立した存在としてだけではなく、「街を構成する大切な一軒」として考えています。出店を希望する人には業種や収益性だけでなく、どのような思いで店を営みたいのか、その店が街の雰囲気とどのように調和していくのかという考え方も大切にしているんです。大切なのは、店を増やすことではなく、街全体として心地よい景色をつくること。それぞれが異なる個性や物語を持ちながら、街全体の魅力へとつながっていく。この発想こそが、放出栄町商店街ならではの魅力の源だと思います。
商店街と一緒に巡りたい、おすすめスポットは?
放出栄町商店会では、一店一店との出会いも楽しみの一つです。手づくりの革小物を扱う店では、素材や製法への思いに触れながら品物を選ぶことができますし、発酵食品を取り入れた惣菜店では、食の背景を知る楽しさにも出会っていただけると思います。ドーナツ専門店も、自らのこだわりを大切にしながら一つの商品を磨き続ける人気店です。どの店にも、それぞれの店主が育んできた物語があり、その個性が豊かで個性的な街全体の表情をつくりだしています。商品を購入するだけでなく、作り手の思いや仕事に触れられることも、この商店街で感じていただける特徴ですね。
この街らしさを感じられるものや大切にしていることは?
放出栄町商店会が大切にしているのは、変化を恐れず、新しい挑戦を積み重ねていくことだと考えています。クラフトビアフェスタやマルシェなどの催しでは、多くの来街者が駅前に集い、新しい人と店、人と地域を結ぶきっかけを生み出しています。また、これらの催しは単に一時的な賑わいを創出するだけではなく、この街の魅力を知ってもらう機会にもなっていると感じますね。他にも、新たな出店者の受け入れやPOP UPスペースの活用などにも取り組みながら、地域の理解を得て少しずつ進化を続ける、こうした挑戦の積み重ねで、放出栄町商店会らしい気風が育っています。
はじめて訪れる方へ、メッセージをお願いします。
放出栄町商店会が描く未来は、流行だけを追いかける街ではありません。年齢に関係なく、この街の雰囲気や店づくりの考え方に共感し、「また訪れたい」「この街で何かを始めてみたい」と思える人が自然と集まる場所でありたいと考えています。それぞれの店の個性が街の魅力となり、その魅力に共感した人が新たな挑戦や出会いを生み出していく、その積み重ねが、この街らしい風景を未来へとつないでいく、そんなひとつながりの物語がある商店街をつくっていきたいですね。人と店、地域とのつながりを大切にしながら、少しずつ成長を重ねていくこと。それが放出栄町商店会からのメッセージです。
- 住所
- 大阪市鶴見区放出東3丁目22 MAP
- 最寄り駅
- JR東西線「放出駅」
- SNS
- Web
- https://hanaten-sakaemachi.com/

