吹田市
商人の街が紡いだ、吹田百年の風景
JR吹田駅の中央改札を出ると、どこか昔懐かしい商店街の風景が迎えてくれる。大阪駅から電車で約10分という便利な場所にありながら、この一帯には商人の街として育まれてきた、今も活気を感じさせる風景が広がっている。
吹田市旭通商店街は1924年(大正13年)、およそ50店舗が集まって誕生した。その営みは戦災や高度経済成長、暮らしの変化を見つめながら受け継がれ、2024年には100周年という節目を迎えた。現在は95店舗が軒を連ね、生鮮食品店や和菓子店、飲食店、ベーカリー、理美容室、医療や生活サービスなど多彩な店が並ぶ。
少し範囲を広げると、旧庄屋屋敷を活用した浜屋敷や、高浜神社など、この土地の歩みを今に伝える場所が点在し、また東改札には出来立てビールの試飲ができるアサヒビール吹田工場がある。長い年月を重ねた建物とにぎやかな観光スポット、そして人々の営みが自然に溶け込み、吹田という街の奥深さを静かに語りかけてくれる。
百年を超えて受け継がれてきた吹田市旭通商店街。商いとともに育まれた風景の中には、この街ならではの文化や人々の営みが今も続いている。
この商店街でしか味わえない魅力とは?
「ここにしかない店、ここだからこその出会い」が、この商店街らしさだと思っています。今は便利なお店がたくさんありますが、この商店街では商品の向こうに店主の顔が見えるんですね。それぞれにこだわりや歴史があって、それがお店の個性になっています。買い物をきっかけに会話が始まったり、「また来たよ」と声をかけてもらえたりするのも、この商店街ならではです。「あのお店の人にまた会いに来よう」。そんなふうに思っていただけたら、私たちにとって何よりうれしいですね。
商店街と一緒に巡りたい、おすすめスポットは?
まずはアサヒビール吹田工場ですね。日本のビールづくりの歩みを知ることができる見学施設で、この地域を代表するスポットの一つです。浜屋敷は旧庄屋屋敷を活用した施設で、建物の見学だけでなく、お茶会や手づくり市なども開かれ、この土地に受け継がれてきた文化に親しめます。そして高浜神社は、だんじり祭りの舞台としても親しまれ、地域の人たちが長く守り続けてきた場所です。商店街もあわせてご覧いただくと、この一帯が商人の街として歩んできた歴史や、人々の営みが少しずつ繋がって見えてくると思います。
この街らしさを感じられるものや、大切にしていることは?
私たちは、この街の文化を「見る」だけではなく、「体験して持ち帰ってもらうこと」を大切にしています。お茶や着物、おにぎり作りを取り入れているのも、そのためです。留学生の皆さんに「日本でどんなことを体験したいですか」と尋ねると、食や着物、日本文化に触れたいという声がたくさんありました。だから、お茶席を椅子でも楽しめるようにしたり、宗教や食文化に配慮したおにぎり作りを考えたりと、誰もが参加しやすい工夫を続けています。この街で過ごした時間が、吹田を思い出すきっかけになればうれしいですね。
はじめて訪れる方へ、商店街からメッセージをお願いします
「ワン・ツーコイン商店街」や「夜店ランド」など多くのイベントを開催しているのは、この街をもっと身近に感じてもらいたいから。海外から来られた方とも交流しますが、言葉が違っても笑顔になる瞬間はみんな同じなんですよ。「楽しかった」「また来たい」と言っていただけると、本当に励みになります。商店街には、一軒一軒に店主それぞれの思いや物語があります。気になるお店があれば、ぜひ気軽に入ってみてください。そこで感じる雰囲気やさりげない会話も、この街でしか持ち帰れない思い出になると思います。
- 住所
- 吹田市朝日町18 MAP
- 最寄り駅
- JR京都線「吹田駅」
- SNS
- Web
- http://suita-asahidori.com/

