【商店街でぷらっと旅気分】 この企画では「商店街で半日遊ぶならどう遊ぶ?」をコンセプトに、お店や周辺の観光スポットをモデルコースとして紹介します。
粉浜商店街は住吉大社(すみよっさん)の門前町です。この界隈を旅気分で楽しむなら、南海本線粉浜駅から住吉大社駅までの間を散策してみましょう。
コロッケ・すし工房 内山
その前に、まずは商店街で何か散策中に食べる物を買っておきましょうか。手軽に食べられておいしいコロッケなどいかがでしょう。
粉浜でコロッケと言えば、メディアでもたびたび取り上げられている「コロッケ・すし工房 内山」です。看板に「純和牛専門店」とあるように、精肉店として創業し、80年近く続く歴史の長いお店です。一番人気のコロッケは、内山さんがこれまで体得してきた料理人としての技と、精肉店として受け継いできたお肉へのこだわりがコラボレーションした最高の逸品です。
寺田園茶舗
また、粉浜商店街の逸品というと見逃せないのが、寺田園茶舗のお茶です。日本茶全体のわずか3%しか生産されず、他の産地のお茶をブレンドしたものしかなかなか手に入らない京都産の宇治茶。同店では100%京都産茶葉、それも木津川上流にある緑豊かな和束(わづか)で採れたものだけを袋詰めして販売しています。散策のあと、帰宅してほっと一息のお楽しみに、こちらも買って帰りたいところです。
閻魔地蔵
さて、南海本線に沿って南北に伸びる商店街から少し脇にそれてみます。東へ行くと少彦名命をご祭神とする生根神社がありますが、そのすぐ近くに何やら古い祠(ほこら)が見えます。これは閻魔(えんま)地蔵を祭る「閻魔地蔵尊」です。中世から近世にかけて、住吉大社の周辺は神仏習合の宗教都市で、その名残を持つ石造文化財が現存しています。天文7年(1538年)と彫られた閻魔地蔵もその一つで、明治中期に地元の人々によって再建されました。ここは旧粉浜村の6本の道が交差する「六道の辻」と呼ばれた場所で、閻魔地蔵は地獄から救済してくれる存在として地元民に信仰され、大切にされています。
住吉大社
閻魔地蔵さまを拝んだのち、進路を南へとると住吉大社が現れます。住吉大社は全国の住吉神社の総本山で、境内は約3万坪もの広さ。初詣や夏祭りには毎年多くの人が訪れます。池にかかる大きな反橋(そりはし、通称:太鼓橋)は住吉大社のシンボルです。
住吉大社の正式な参拝コースは、反橋を渡って手水で心身を清めた後、四つの本宮を参拝するというものです。参拝を済ませたら、広い境内を自由に散策してみましょう。西隣の住吉公園も合わせてコースに入れてもいいでしょう。
同商店街周辺には、このように歴史、文化、自然が築いてきた観光資源がたくさんあります。買い物だけでなく、ぜひ旅気分も味わってみたいものです。
※おでかけの際は、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止対策の徹底をお願いいたします。