堺東商店街連合会・自慢 ジュエリーの老舗「小松屋」
堺中央線沿いに伸びる堺東駅前商店街は、堺の玄関口である南海高野線堺東駅と道を挟んで向かい合う素晴らしい立地です。その一角に貴金属・ジュエリーの老舗「小松屋」があります。現在は3代目社長の上田太郎さんが店舗を守ります。
「私が聞いているのは、戦時中に激しい空襲を受けた堺の中でも、御陵や神社のあるこの近辺は空襲の被害が少なかったため、祖父がこの場所を選んで開業したという話です。祖父は時計の修理などを専門に行う技術者でした。手先が器用で早くから手に職を付けており、戦時中は軍需関連の工場で技術的な仕事に従事していたそうで、その技術を生かしたのではないでしょうか」と上田さんは、創業当時について語ります。
上田さんが父親から店を継いだのは平成29年(2017年)。時代の流れの中で、客層も次第に変化し、その変化に対応してきました。しかしながら、ずっと変わらずひいきにしてくれるお客さんもいます。「おじいさん、息子さん、お孫さんと3代にわたって当店で結婚指輪を買ってくださった方がいるのですが、そういうお客さんも多くおられます。うちも3世代、お客さんも3世代。こういうのってうれしいですよね」と上田さん。地域に密着したお店ならではの長いお付き合いが綿々と続いています。