道明寺天神通り商店街・「株式会社道明寺麦酒 」代表取締役 森田剛浩(たけひろ)さん
大正時代に建てられた元たばこ店の建物を改修し、令和4年(2022年)4月末、同商店街に「MONZEN」という新たな施設がオープンしました。その名のとおり、同商店街のシンボル的存在、道明寺天満宮の門前に建っています。レンタルキッチンという新しい形態でその時期によってラーメン店やイタリアンのお店など違う飲食店が入り、様々な料理を楽しめます。
ここで出されるクラフトビールを施設内で作っているのが株式会社道明寺麦酒の代表取締役、森田剛浩さんです。代表取締役とはいえ、ビールの仕込みから温度管理、タンクの洗浄、経理や雑用までほぼ一人でこなしています。同商店街で酒屋やコンビニ店を経営してきた正真正銘の地元っ子で、商店街の人からも気さくに「森田くん」と呼ばれる存在です。そんな森田さんが長年の夢だった地ビール造りに挑戦するため、資金集めとして募集したクラウドファンディングでは地元からの支援も受け、見事目標金額を達成し、念願の開店となりました。
地ビールの名前は、この辺りのかつての地名を冠した「美陵(みささぎ)エール」。施設内のタンクから出来立てを注ぎ、お客さんに提供できるようにしています。「一般的なラガービールと違い、コーヒーや柑橘系など様々な味わいがあるのが美陵エールビールの魅力。来た人がビールに『あ、こんな味もあるんだ』と驚いてもらえるビールを作っていきたいですね」と話す森田さん。
新しい「MONZEN」が地域の拠点となる夢を抱きつつ、今日もビールタンクと向き合います。