国分西商店会・カルチャー 「日本遺産『龍田古道・亀の瀬』」
2020年、日本遺産に認定された「龍田古道・亀の瀬」。龍田道は奈良(大和)と大阪(河内)を結ぶ最初の官道といわれ、多くの万葉びとが和歌に詠んだことで知られています。
柏原市のJR河内堅上駅から徒歩約20分の場所に、大和川の川幅が最も狭くなっている「亀の瀬」があり、亀岩と呼ばれる奇岩や、地区の向かい側には国道25号とJR大和路線を臨みます。
亀の瀬は古くから地すべりが繰り返される難所で、今なお先進技術を結集した対策工事が続けられています。2008年、地すべり対策として行っていた地下水の排水トンネル工事で、レンガ造りの旧大阪鉄道亀瀬隧道「亀の瀬トンネル」の一部が発掘されました。
「亀の瀬トンネルは明治期に開通しましたが、1931年からの大規模な地すべりによって地中に埋もれ、約80年の時を経て偶然に発見されました。イギリス積みや長手積みといったレンガの積み方も、当時の原形をとどめた状態で残っています」と話すのは、大和川河川事務所の田尻一朗さん。貴重な歴史遺産でもある”幻のトンネル“は、インフラツーリズムとしての役割も担っています。
柏原市では2023年から、亀の瀬トンネル内の壁面にプロジェクションマッピングを投影する取り組みをスタート。
「約40mの空間に48台のプロジェクターを設置。幻想的で迫力のある映像と音響をどなたでも楽しんでいただけます。Webからご予約の上、ぜひご参加ください」と、にぎわい観光課の川渕良太さん。
プロジェクションマッピング鑑賞のほか、歴史や治水対策などを学べる「亀の瀬地すべり歴史資料室」や「排水トンネル」をボランティアガイドが案内する「定時ガイドツアー」(プロジェクションマッピング観覧付き)もあります。
近隣では亀の瀬トンネル内で貯蔵した炭酸飲料「亀の甲羅(コーラ)」販売をはじめ、地域をあげてPRにも力を入れているとか。歴史に思いを馳せながら、日本屈指の希少な空間を訪れてみてはいかがでしょうか。
~亀の瀬トンネル内プロジェクションマッピング「日本遺産『龍田古道・亀の瀬』光の旅路」~
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※Webより要事前予約・参加無料