船場センタービル・レトロ「純喫茶 ヒロ」
たくさんの飲食店が集まる船場センタービル10号館の地下1階。その一角にある「純喫茶 ヒロ」は、昭和レトロの面影を残す人気店です。店内は木目が基調の落ち着いた雰囲気で、テーブルとカウンター席が32席ほど。店主の樋口仁美さんが優しい笑顔で出迎える空間で、多くのお客様が思い思いにくつろいでいます。
昭和42(1967)年に樋口さんの父親が堺筋本町で喫茶店をオープンし、20年前に船場センタービルへ移転したという「純喫茶 ヒロ」。「玉子を使った美味しいメニューを提供したい」という父親の思いを引き継いだ名物メニューは、これを目当てに遠方からお客様が訪れるほどです。
フルーツやアイスクリームを添えた「自家製 黄金焼プリン」は、弾力がありながらもなめらかな口当たりで、ほろ苦いカラメルがアクセント。「じっくりと1時間半かけて蒸し焼きにして作ります。テイクアウトはせず、店内のみで味わっていただいています」と、樋口さん。かつて大阪市が行ったプリンめぐりのイベントでは、1日に100個を売り上げる人気ぶりだったといいます。
「元祖大阪名物ふわトロ玉子サンド」は、玉子3個をふんわりと焼き上げ、トマトとキュウリと一緒にパンにはさんで作ります。美しい断面は思わず写真におさめたくなるほど。口いっぱいにやさしい味わいが広がり、食べ応えも十分です。
ほかにもサイフォンで淹れたコーヒー、自家製ゼリーや新メニューのパンナコッタなど豊富なメニューがそろいます。最近では土曜日が、喫茶めぐりを楽しむ若者や外国人のお客さまでとりわけにぎわうのだそうです。
樋口さんは、「店に飾っているアンティーク調のランプは、船場センタービルにあるお店でみつけました。ここには多彩なお店があり、掘り出し物に出会えることも魅力です。お買い物の際、ひと休みに当店をご利用ください。これからも変わらぬ味とくつろぎの空間を提供していきます」とも話してくれました。