【商店街でぷらっと旅気分】 この企画では「商店街で半日遊ぶならどう遊ぶ?」をコンセプトに、お店や周辺の観光スポットをモデルコースとして紹介します。
『皆様の暮らしの中に森小路商店街』をモットーに、地域密着型商店街をめざす森小路商店街。魅力的なお店が軒を連ねるこの街は、美味しい飲食店が多いことでも知られています。さて、今日はどのお店を訪ねてみましょうか
鉄板焼き・お好み焼き 大坂風月
森小路商店街のグルメ旅、初めに訪ねたのは大阪グルメの代名詞・お好み焼き。森小路駅からすぐの「鉄板焼き・お好み焼き 大坂風月」は、昭和37年(1962年)から営業している老舗です。そのルーツは、昭和25年(1950年)に大阪天満に創業したお好み焼き、風月。のれん分けした6店舗のうちの1つが、森小路にある風月。「この土地に根付くように」とつちへんの「大坂風月」に店名を改め、現在2代目。店内はワインの木箱の模様がデザインされた壁と、ワインクーラーが特徴的です。
「お好み焼きにはワインが合う」と語る、店主の田中亘さん。趣味は夫婦2人で美味しいモノを食べ歩くこと。味にこだわるお店のおすすめは、創業以来変わらぬ生麺です。太麺のモチモチ食感は絶品!地元食材を使ったサイドメニューも充実。飲みながら、食事もゆっくり味わえるお店です。
吉祥地蔵尊
「大坂風月」を出て森小路商店街の中ほどを少し南へ行ったところに、南北に長い公園があります。森小路東公園です。昔は夏の盆踊り会場でしたが、今では毎年8月に大きな数珠を使った「数珠回し」の会場になっています。滑り台やブランコでにぎやかに遊ぶ子どもたちの姿をそっと見守っているのが、公園の北にある「吉祥地蔵尊」。白くほっこりとしたお顔立ちに、赤い頭巾をかぶった小さなお地蔵様です。ちなみに公園の西側を走る道路は、かつて大阪と京都を結ぶ街道として太閤・豊臣秀吉が整備した、京街道です。
Cafe OTO
森小路東公園で軽く腹ごなしをしたら、令和4年(2022年)7月にオープンした、白いパンケーキのお店「Cafe OTO」へ。楽器のベースをデザインした扉を開けると、かわいい店内にはアップライトのピアノに20席ほどの椅子とテーブル、キッズスペースも用意されています。4種類あるパンケーキは、手作りのリコッタチーズやナッツオイル入り。チーズのほどよい食感とオイルの香ばしさが楽しめます。
「安心安全な食材にこだわっています」という店長。他にもOTO丼やサンドイッチなどのご飯ものも。店名のOTOは、音楽の「音」のこと。その名前にふさわしく、カフェでは不定期でプロのミュージシャンによるライブも開催されています。
立呑処とくなが
「Cafe OTO」を出ると時間ははや夕方。森小路駅から国道1号線へ向かう途中にある建物に吸い込まれる人影を追うと、そこは壁を埋め尽くすメニュー札が圧巻の「立呑処とくなが」。約70年続くお店は、現在徳永峯子さんと、妹の森聖子さんが2人で切り盛りしています。料理担当は峯子さん。「もう何種類あるか、私もわからない」というメニューは、定番の枝豆や冷やしトマト、ポテトサラダから、牛焼き肉のニンニク炒めやしいたけのピーマンの肉詰め、生ふの田楽と盛りだくさん。しかもどれも安くて美味しい!峯子さんは、「毎日夜中の3時頃まで仕込みをして、翌日炊くだけよ」と笑顔で応じてくれました。隣には酒屋が併設され、立呑処でもハブ酒など珍しいお酒をいただけます。
お好み焼きに始まり、パンケーキ、〆の一杯。心ゆくまで森小路グルメを楽しんだ1日でした。
※おでかけの際は、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止対策の徹底をお願いいたします。